専門的知見を有する各大学と共同研究、受託研究を行なっております。
杉バーク(樹皮)やカシューナッツシェル(カシューナッツの殻)、きのこの収穫後に排出される廃菌床(使用済み培地)などバイオマス資源の中でも再利用率の低い、未利用バイオマス資源に着目し、これらを効果的な変換プロセスを用いてバイオリファイナリーの実現へ向け研究をしています。

2025年1月 筑波大学との共同研究結果が、世界で6番目に引用されている国際ジャーナル誌「Scientific Reports」に掲載されました。

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セルロースナノファイバー(CNF)の生成

 

当社では、未利用のバイオマス資源からセルロースナノファイバー(CNF)を生成する研究を進めています。軽量で高強度、かつ生分解性を有するCNFは、環境負荷低減に寄与する次世代素材として注目されており、生分解性プラスチックや包装材など幅広い用途への応用を目指しています。

生分解性プラスチックとは

生分解性プラスチックとは、微生物(バクテリア、カビなど)の働きによって、最終的に水と二酸化炭素(またはメタン)にまで分解される性質を持ちます。ごみとして残らず、自然界で最終的に消えてなくなるため、環境への負荷が少ないとされています。
また、再生可能資源から作られているため、化石資源の節約やCO2排出量削減にも貢献できます。

糖化物の生成

 

木や農業残渣などのバイオマス資源から、自然由来の糖分であるD-キシロースやグルコースを取り出す研究を進めています。D-キシロースとは糖の一種であり、低カロリー甘味料や抗糖尿病食品に用いられています。
効率的な変換プロセスを経て、国内の原材料からD-キシロース・グルコースを生成・販売計画を立てており、大学との共同研究、機器メーカーとの実証実験を行っております。


ベンチトップテスト

 

福島県南相馬市でのベンチトップテストを開始。未利用バイオマス資源から高付加価値な生分解性材料として注目されるCNF(セルロースナノファイバー)等の成果物の生成し、持続可能なバイオリファイナリーの実現に向けて、各種パラメータの最適化を進めています。